研究課題/領域番号 |
19H00561
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
谷 正和 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (60281549)
|
研究分担者 |
森山 雅雄 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (00240911)
朝廣 和夫 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (30284582)
坂本 麻衣子 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (50431474)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | ロヒンギャ / 難民 / バングラデシュ / 森林減少 / ホスト社会 / 国際援助 |
研究成果の概要 |
この研究は、2017年以来の急激なロヒンギャ難民の流入を受け入れたバングラデシュ・テクナフ半島を対象として、ローカルな地域、難民、外部組織(政府・非政府)の3者を地域生態系の要素として分析し、難民とその支援者としての外部組織の活動が、地域社会と森林資源に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。その結果、難民の流入が地域の自然や社会に一定の負担になることは避けられないものの、難民を労働力とする漁業の拡大、NGO職員などの地域住民の雇用機会の増加、LPガス普及の国際支援による森林の復活の兆しなど、難民流入をきっかけとするポジティブな影響も認められた。
|
自由記述の分野 |
文化人類学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、難民による環境影響の分析では、難民自体の行為やホスト国の対応を中心に行われてきたが、この研究成果の第一の学術的意義は、難民による環境影響の研究に明示的に外部アクターの役割を組み込んだことにある。また、社会的意義としては難民がホスト社会に対して一方的に負担になるだけでない面を示したことがあげられる。日本の社会に対しては、比較的情報の少ないグローバルサウスにおける難民問題の一時的な情報を提供できたことも意義があると考えられる。
|