研究課題
基盤研究(A)
グローバルな気候変化が懸念される中、過去の気候変動の実態を正確に解明することはきわめて重要な研究課題である。本課題は、アジア諸国の陸上での気象観測網の確立以前に、欧米船の航海日誌に記録された気象観測資料に新たに着目し、夏季アジアモンスーンが最初に始まる南シナ海におけるモンスーンの開始・終了時期等の長期変動史を18世紀以降の150年以上の期間にわたって解明する。これまで歴史的な出来事についてのみ参照されてきた航海日誌の気象観測データに着目し、南シナ海のモンスーンの長期変動を明らかにしようとする計画であり、データの不在を埋める学術的意義は大きい。またデータの所在や質も確認されており、具体的な成果が期待できる。