研究課題/領域番号 |
19H00562
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
松本 淳 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 教授 (80165894)
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研究分担者 |
久保田 尚之 北海道大学, 理学研究院, 特任准教授 (40359211)
赤坂 郁美 専修大学, 文学部, 教授 (40574140)
高橋 洋 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 助教 (50397478)
太田 淳 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (50634375)
塚原 東吾 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (80266353)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 南シナ海モンスーン / データレスキュー / 気象観測データ / 航海日誌 / 海事史 |
研究実績の概要 |
気候変動研究班では、南シナ海夏季モンスーン開始に着目して1850~2014年の長期変動を解析した結果、20世紀前半と1990年代は5月に開始していたのに対し、1860~1880年代と2010年代は6月に開始する年が多かったことがわかった。1770年代から1860年代に日本近海を航行した外国船の航海日誌に記載された位置や気象データを論文発表し、江戸時代末期に外国船が日本近海で遭遇した台風の3事例について、航海日誌の気象データから経路等の解析を行ない論文投稿した。フィリピンの1868~1940年を対象にマニラの地上風系と降水量の季節進行を、雨季入りの遅い年と早い年で比較した結果、遅い年には1~4月に貿易風系が卓越して乾季が長期化し南西モンスーン開始が遅かったのに対し、早い年には乾季にも降水がみられ、1~5月頃に北東風系の出現率が高く、南西モンスーンの開始時期は不明瞭だった。近年について南シナ海周辺域の降雨に関係する擾乱活動を明らかにした。長期再解析データについて他のデータとの比較を行い、東アジアの低緯度域で物理的に整合性が低い場合があり、中緯度域では結果がばらつくなど、利用には十分注意する必要があることが判明した。航海史・海洋史・海戦史研究班では、オランダ海軍の航海日誌のデジタル化をオランダ人研究協力者らと共に進め、1850~1880年代にアジアに向かった船の名称・航路・寄港地・航海日程などを整理した。1810~1830年代のバタビアにおけるマラリア感染に関する調査報告を確認し、当時の感染予防対策における気候要因の考慮状況を抽出した。8月には研究代表者と共にオランダ訪問をし、現地関係者と今後のプロジェクトの展開や今後の研究協力のあり方についての合意を得た。両班で得られた成果は、国際研究プロジェクトACREでのオンライン年会及び3月に東京都立大学で開催した国際会議等で発表した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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