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2022 年度 研究成果報告書

航海日誌に記録された気象観測資料による南シナ海モンスーンの長期変動史

研究課題

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研究課題/領域番号 19H00562
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
研究機関東京都立大学

研究代表者

松本 淳  東京都立大学, 都市環境科学研究科, 教授 (80165894)

研究分担者 久保田 尚之  北海道大学, 理学研究院, 特任准教授 (40359211)
赤坂 郁美  専修大学, 文学部, 教授 (40574140)
高橋 洋  東京都立大学, 都市環境科学研究科, 助教 (50397478)
太田 淳  慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (50634375)
塚原 東吾  神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (80266353)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード南シナ海モンスーン / データレスキュー / 気象観測データ / 航海日誌 / 海事史 / オンセット
研究成果の概要

本研究では、南シナ海とその周辺海域における英国・米国・オランダ等の船舶の航海日誌の気象観測記録やフィリピンでの紙媒体での陸上気象観測資料をデジタル化して気候学的に解析を行い、1850~2014年の165年にわたる南シナ海におけるモンスーンの開始時期を明らかにし、数十年スケールでの長期変動を見出した。1868~1940年におけるフィリピンマニラでの降水量と風向出現率から季節変化特性を解析し、風向別に特徴ある季節変化特性を見出した。長期再解析データの信頼度には問題があり、利用には注意が必要なこともわかった。オランダ国立文書館収蔵の航海日誌の全貌を明らかにし、いくつかの艦船航路を明らかにした。

自由記述の分野

自然地理学・気候学

研究成果の学術的意義や社会的意義

気象観測データが乏しい19世紀後半からの南シナ海の夏季モンスーンの開始時期の長期変動に、数十年の時間スケールでの変動が認められたことは、近年にみられるモンスーンの早い開始時期を地球温暖化の影響とみなすことは早計であることを示唆し、アジアモンスーンの長期変動機構のさらなる解明が必要であることを示した。フィリピンにおける地上風系と降水量との関係の季節変化や季節内変動等を解明したことは、現地での気候変動理解の進展に寄与する。また、オランダ国立文書館収蔵の海軍文書や日本の資料の実態が明らかになり、今後の気候変動や海事史研究等への利用可能性が示された。

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公開日: 2024-01-30  

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