研究課題
基盤研究(A)
回顧調査によって家族形成に関する大規模なパネルデータを収集しようという斬新な試みであり、調査技法的には大いに意義がある。日本ではパネル調査が十分定着しておらず、実施した例を見ても必ずしも成功しているとはいいにくいものが多いことから、年表形式で回答してもらう方法による調査は独創的である。結婚や出産の生起率やタイミングの決定要因をはじめとして、離婚前後の生活の変化や、夫婦双方の働き方や相互作用など、従来調査では計量的に把握が難しかった対象についても、有効な研究成果が得られる。また、この郵送回顧調査は他の研究分野にも活用できる可能性があり、期待できる。