研究課題/領域番号 |
19H00624
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研究機関 | 國學院大學 |
研究代表者 |
寺本 貴啓 國學院大學, 人間開発学部, 准教授 (50585114)
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研究分担者 |
久坂 哲也 岩手大学, 教育学部, 准教授 (00779944)
木下 博義 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (20556469)
松浦 拓也 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (40379863)
後藤 顕一 東洋大学, 食環境科学部, 教授 (50549368)
有本 淳 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 学力調査官 (60826189)
山中 謙司 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80741800)
鳴川 哲也 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 教育課程調査官 (90784281)
川上 真哉 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 特任研究員 (40857562)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | CBT / 小学校 / 理科 / 中学校 / 英語 |
研究実績の概要 |
令和元年度は、「ペーパー型問題との出題方法・結果の違いはどのようなものがあるのか?」という問いのもと、過去に出題された小学校理科の全国学力・学習状況調査の特徴的な問題(ここでは「焼き直し問題」と呼ぶ。出題が特殊な理科は、主に30年度問題(全16問))をCBT問題(ここでは「オリジナル問題」と呼ぶ)として作成した。その際、「全国学力・学習状況調査をCBT化した際に、どのような作問の工夫が考えられるか」という観点で作問の特徴を整理した。また、CBTならではのオリジナル問題を大問5つ(各大問に小問題が5問程度)作成し、デジタル化を行った。その際、使用しやすいようにUIの検討や、どのように調査をするのか実施方法の検討と分析方法の検討を行った。本作問を十分に検討したうえで、2年目に実際の調査を行い、その問題点や特徴についてのまとめにつなげる。 焼き直し問題の作成については、これまでの全国学力・学習状況調査から大問を4つ選択し、CBT化した。その際、出題の意図を変えずに作成することになるが、オリジナル問題のように自由度の高い作問はできないことが明らかになった。 オリジナル問題の作成については、CBTの特長を生かし、様々な出題方法を活用し作問を行った。その際に、これまでのようなペーパーテストでは測定できない内容も測定が可能であることが明らかになった。 当初計画では、理科だけではなく、国語や算数についても少し問題を作成し、検討する予定であったが、予算が3割削減されたため、一番作問が複雑な理科に絞って実施することとした。また、当初は焼き直しの調査も実施予定であったが、オリジナル問題と並行して検討し、次年度に調査を一度に行ったほうが合理的であると判断し、調査は次年度に持ち越した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画から予算の関係上変更はしたものの、予算内で行える研究については、予算確定後の研究計画通りに進展している。 令和元年度研究は、大きく分けて2つの研究を計画していた。1つ目は、焼き直し問題の作成、2つ目は、オリジナル問題の作成である。 焼き直し問題の作成については、これまでの全国学力・学習状況調査から大問を4つ選択し、CBT化した。その際、出題の意図を変えずに作成することになるが、オリジナル問題のように自由度の高い作問はできないことが明らかになった。 オリジナル問題の作成については、CBTの特長を生かし、様々な出題方法を活用し作問を行った。その際に、これまでのようなペーパーテストでは測定できない内容も測定が可能であることが明らかになった。 実際の調査に向けての作問とデジタル化については順調に進んでいるため、「当初の計画通り進展している」とした。
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今後の研究の推進方策 |
作問とデジタル化、UIの検討が順調に進んでいるため、次年度の計画としては①焼き直し問題の実施と、ペーパー問題との違いを書きらかにする、②オリジナル問題を実施し、運用上の課題と作問上の課題を明らかにする、ことを行う。当初の予定では、各10校程度調査を実施する予定であったが、今般の新型コロナウイルスの問題で、調査が計画通りに実施できない可能性がある。 そのため、調査を実施する計画を立てつつも、小学校理科のオリジナル問題の作成も行うこと、新規の計画として、すでに先行的にCBTを実施している中学校英語の全国学力・学習状況調査の知見を生かし、理科につづいて特殊な問題を作成する中学校英語でも作問を実施することとする。本研究全体の方向性として、すべての教科を網羅するというよりは、どの教科でも本研究の知見が生かせるように、特殊な作問が求められ る強化を中心に調査を実施し、他教科にもその知見が生かせるように成果を公開する予定である。 本研究の進捗については、適宜専用WEBサイトにて公開していく。なお、学会発表については、今般のコロナウイルスの問題で、学会発表の実施自体が危ぶまれているが、可能な限り発表し、公表できるようにしたい。
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