研究課題
基盤研究(A)
抑うつ状態によって生じる注意機能の変化(周囲の物事に注意が向きにくくなる、ネガティブな物事から注意が離せなくなる等)に着目し、感情状態と注意機能の関係およびその脳内機序を明らかにする。さらに、個人の注意状態を計測することでうつ病の前駆状態を検出することや、注意機能の訓練・変化によってうつ病を予防することも目指す。注意機能の強化訓練によって抑うつ状態を改善し、主観的幸福観を高めることができるかという実践・臨床的な問いを掲げ、工夫された研究方法論を用いて多面的な検討を行おうとする視点に、高い独創性がある。得られた成果を「こころの未病」の改善に向けた神経認知療法の開発へと結びつけることができれば、社会に向けたメッセージとしても意義深い。