研究課題
基盤研究(A)
非線形数理モデルに固有な臨界性に備わる安定化要因(線形性、消散性、分散性)に着目し、臨界問題の特性を現代解析学の手法で解析することを目指す研究である。非線形連立偏微分積分方程式として定式化される、これらのモデルにおける臨界性の背後にある数理構造を解き明かし、関連する数理モデルも視野に入れた上で高次の数理解析手法を創造することが目的である。精度の良い臨界型不等式の発見や応用と偏微分方程式の大域幾何構造の解明に焦点をあて、非線形発展方程式の研究に新しい成果をもたらそうという点に独自性がある。幅広い自然科学の分野と関連したテーマである上に、確率微分方程式、微分幾何に源泉をもつ偏微分方程式、非線形差分方程式など関連する方程式も総合的に研究対象としており、波及効果も高い。