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2023 年度 研究成果報告書

電子顕微鏡によるトポロジカルスピン構造とそのダイナミクスの実空間観察

研究課題

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研究課題/領域番号 19H00660
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分13:物性物理学およびその関連分野
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

于 秀珍  国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, チームリーダー (30538244)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードトポロジカルスピン構造 / スキルミオン紐 / スピンヘッジホッグ構造 / 3次元磁化顕微観察 / 電流・熱流下のスキルミオンの動的挙動
研究成果の概要

理論で予測された3次元トポロジカルスピン構造、例えばヘッジホッグ(モノポール)、スキルミオン紐、ホップフィオンを、らせん磁性体中に励起し、新たに開発した電子線位相トモグラフィー技法で可視化することに成功した。その場ローレンツ電顕技法を巧みに使用し、極低温(8K)で既知の化合物中では最小となる直径1.9nmのスキルミオンの正方格子をGdRu2Si2に生成し、可視化することに成功した。さらに、「電流」、「熱流」に対する(アンチ)スキルミオンの「駆動ダイナミクス」や、「生成・消滅・スイッチング現象」を実空間からアプローチし、(アンチ)スキルミオンの動的挙動を明らかにした。

自由記述の分野

物性物理、顕微計測、ナノサイエンス、スピントロニクス

研究成果の学術的意義や社会的意義

従来の3次元観察では、膨大なデータセットを取得するのに時間がかかり(少なくとも数時間)、特にナノスケールの磁化構造の場合、時間だけでなく高い空間分解能も求められる。本研究では、新たに3次元電子線位相差顕微法を開発し、従来の3次元磁化イメージングの空間分解能(約10nm)を大幅に向上させ、5nm以下を達成した。さらに、測定時間も10分以下に短縮できた。また、磁気単極子を含むスキルミオンの低電流/熱流下での動的特性を明らかにした。この成果は、トポロジカル材料科学の理論構築や、将来の革新的な低消費電力デバイスに向けた概念実証に重要な役割を果たすことができた。

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公開日: 2025-01-30  

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