研究課題
基盤研究(A)
固体水素であるマイクロ水素クラスターに高エネルギーレーザーを照射し、それにより相対論的プラズマを生成し、(1)衝撃波駆動の単色イオン加速、(2) 長時間継続するクラスターのクーロン爆発電場による加速、の2段階加速により300MeVの高エネルギー準単色陽子線を発生させるための、理論・実験研究提案である。2段階加速の物理メカニズムの解明と実証を目的としている。レーザー照射生成による相対論プラズマ中での多段階イオン加速のメカニズム解明という学術的意義を有している。粒子線がん治療への応用を念頭に据え、250 MeVの準単色陽子線発生技術の開発が1つのマイルストーンとなっているが、本研究による加速機構の解明とともに、技術開発の進捗も期待される。粒子線がん治療の高度化によって、より広い学術、科学技術あるいは社会への波及効果が期待できる。