研究課題/領域番号 |
19H00680
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三代木 伸二 東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (20302680)
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研究分担者 |
都丸 隆行 国立天文台, 重力波プロジェクト, 教授 (80391712)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 重力波 / 低温吸着 / レーザー干渉計 / 刺激脱離 / 昇温脱離 |
研究実績の概要 |
コロナ禍による、厳しい外出および移動の制限、それから世界的に派生した、生産活動と物流の混乱により、令和2年11月までに、レーザーシステムの構築、真空システムの構築を行い、令和3年3月までに、鏡表面汚染再現装置の構築、一定の研究成果とりまとめを行う予定までには到達できなかったが、その中においても下記の活動を行った。 引き続き、サファイア鏡基材の上にコーティングされたTa2O5/SiO2誘電多層膜で構成される高性能鏡に吸着した水分子の低温における 脱離エネルギーを計測するための実験系の構築を行った。特に真空タンク外光学系の構築を行った。光路中の水分による吸収の影響を極力低減するために、光学系のコンパクト化を図った。さらに、乾燥窒素の消費を低減し、実験室への放出による窒素中毒への懸念を根絶するため、空間閉回路を作成したが、光学部品そのものから放出される微小な水分が残存し、さらなる対策が必要となった。 前年度合計二重シールド化したことで、冷却速度とより低温環境を改善をした装置の熱負荷試験を行い、本実験に必要な冷却負荷性能を持つことが確認された。同時に真空リーク試験も行い、10^-8 Pam^3secレベルでリークがないことも確認され、本実験の試験環境要求を満たすことも確認した。さらに、水分子そのものではなく、水分子が付着したサファイア鏡基材の昇温に焦点を置いた水分子脱離化実験に必要なレーザー光学系とそれをKAGRA重力波望遠鏡に設置する場合の具体的配置案の検討を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020(令和2)年度はコロナ禍による行動制限に加え、世界的な物流の混乱による、物品調達がままならない支障が発生したため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き実験系の構築とその基本実験環境性能が満たされていることの確認を行う。 乾燥窒素閉回路系の水分子除去について、さらに解決策を検討する。 さらに、水分子そのものではなく、水分子が付着したサファイア鏡基材の昇温に焦点を置いた水分子脱離化実験に必要なレーザー光学系の構築も行う。
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