研究課題
基盤研究(A)
ガンマ線バーストの放射機構を、中心エンジンに遡り、ジェット伝搬からガンマ線の伝搬・放射までのそれぞれ物理過程の数値シミュレーションを結集・結合し、ガンマ線放射のスペクトル、光度、時間変化など第一原理から解き明かす。専用のクラスター計算機を導入し、スーパーコンピューターで行なった計算結果を迅速・効率的に活用する。研究代表者らはこれまで宇宙物理各分野で実績があり、研究計画も明確で成果が期待される。重力波観測により、その起源のひとつが中性子連星合体と明らかになった現在、ガンマ線バースト現象をエネルギー源からガンマ線放射まで包括的に解明する研究はタイムリーであり緊急性も高い。またガンマ線バーストは、宇宙で最も遠方での標準光源としても重要で、暗黒エネルギー研究の際の距離指標として用いられ、その光度と時間変化の関係の理解は宇宙論研究にも大きな影響を与える。