研究課題
基盤研究(A)
巨大ブラックホールの起源という銀河進化における本質的な問題に、理論と観測を融合して多重AGNの研究から迫ろうとする提案である。理論では相対論や輻射輸送を含むシミュレーション計算から多重AGNの性質やそこでのブラックホール合体の詳細を明らかにし、観測では多重AGN探査とその物理量測定を行い、最終的には両者の比較から巨大ブラックホールの起源の解明を目指す。多重AGNに関するカタログやスペクトルなどの観測データが蓄積されるとともに、詳しいシミュレーション計算により多重銀河の物理状態や巨大ブラックホールの合体プロセスに関する理解が進むと期待される。また、最終的には多重AGNの観測と理論を組み合わせることで、巨大ブラックホールがどのように形成されたか、という大きな問題の解決につながる可能性がある。