研究課題
基盤研究(A)
本研究は、自ら開発した分析手法を用いて、ベリリウム10などの宇宙線生成核種の存在度の時間変化を地質記録(アイスコア、堆積物、年輪など)から解読し、地質時代の太陽活動、地磁気強度変動史を解明し、未知の宇宙線イベントを発見しようという研究計画であり、加えて、地質時代の地球現象の理解と高精度の年代決定を行うものである。本研究では、これまで過去30万年しかなかった宇宙線照射量の時間変化の記録を50万年にまで拡張し、さらに時間分解能を現在の千年から数十年から百年に上げることを計画しており、気候変動や宇宙地球環境の研究に対して、その波及効果は大きいと思われる。特に、この高時間分解能の分析は地磁気エクスカーションに代表される地磁気極小期を優先して開始するとのことでその成果が期待される。