研究課題
基盤研究(A)
地磁気の逆転年代を高時間分解能で決定するとともに、地磁気逆転が生物相と気候に与えた影響を調査する。このために房総半島の海成更新統の地磁気逆転層準において稠密に試料を採取し、古地磁気測定、火山灰中のジルコン粒子のU-Pb年代測定、火山灰の40Ar/39Ar年代測定、10Be測定、有孔虫の酸素同位体測定、および微化石の群集解析を行う。地磁気が近い将来弱まる可能性が指摘されている現在、低磁場強度の状態が環境に及ぼす影響を解明することは重要である。従来研究が行われた海底コアよりも堆積速度がはるかに大きい場所で研究を行うことで、高時間分解能の解析が可能になる。また、同じ試料から地磁気逆転記録と古気候・古海洋環境を同時に復元することができ、大きな成果が期待できる。