研究課題
基盤研究(A)
稍深発地震やスロースリップ現象の出現頻度が、スラブ内に蓄積された超臨界水の量の違いに応じて変化するといった独自の仮説を実験的に検証する。本研究計画では、稍深発地震が発生するような温度・圧力下で、一軸圧縮の岩石変形実験を行い、超臨界水の量の違いによるアコースティックエミッション(AE)の増減を調べることで、超臨界水がスラブ内地震を誘発するか、抑制するかを調べる。これまで、稍深発地震が高い封圧下にもかかわらず発生する原因は明らかにされておらず、その封圧、温度条件を高温高圧実験により実現したうえで、一軸圧縮により、AEを発生させ、超臨界状態の水がその発生に及ぼす影響を調べる。この直接的なアプローチで発生原因を解明しようとする試みは学術的価値があり、評価できる。