研究課題/領域番号 |
19H00734
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
厨川 常元 東北大学, 工学研究科, 教授 (90170092)
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研究分担者 |
水谷 正義 東北大学, 工学研究科, 准教授 (50398640)
久保 百司 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90241538)
今野 豊彦 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90260447)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ウルトラファインバブル / 研磨加工 / 切削加工 / 研削加工 / 分子動力学 / 冷却性能 / 膜沸騰 / 表面酸化 |
研究実績の概要 |
2年目に引き続き、下記の項目を検討した。 ①UFBの流動・圧壊ダイナミクス解明:UFBのサイズがUFBの安定性に与える影響を検討した。直径20、50、100nmの酸素内包8000万原子モデルを作成し、構造の時間変化を反応分子動力学法を用いて検討した。その結果、20 nmの場合は、水分子のバブル内への流入が起こり収縮したが、50及び100nmでは水分子の流入が少なく、形を保つことが明らかになった。②UFB装置の改良:昨年までの実験により装置の配管の材質、水質等により、UFBの発生効率が変化することが明らかとなった。本年度は使用する水の硬度の影響を想定し、UFBに100ppmのCaイオンを混合した結果、UFB濃度が低下し、平均粒子径が増加し、凝集しやすくなることが示唆された。③UFB水の伝熱特性評価:UFB水の膜沸騰特性、並びに沸騰過程を高速度カメラで観察した。その結果、冷却性能に関しては、UFB水と通常加工液とは差異がほとんど見られず、冷却性能はほぼ同じであることが明らかになった。④UFB水による加工表面への影響:ピンオンディスク摩擦試験を行い、UFB水と精製水による摩擦低減効果の差異は見られず、また工具表面の微細溝構造の有無による違いも見られなかった。⑤UFB水の新しい作用の発見:一般に加工液の役目として、潤滑、冷却、洗浄の3つの作用があげられる。しかし上記③、④によりUFB水と通常加工液との差異は見いだせなかった。そこで4番目の作用、表面活性効果(表面酸化)を想定した。酸化しにくいアモルファスにそれぞれ加工液を噴射衝突させ、その違いをTEM、STEM、EDSにより解析した。その結果、UFB水の場合、アモルファス表面に水酸化鉄、酸化鉄が特定の方向に優先成長した針状構造が観察された(通常加工水の場合の3倍以上)。この層は容易に加工されるため、加工能率が増加したものと考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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