研究課題/領域番号 |
19H00735
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉田 直彦 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (70372406)
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研究分担者 |
柿沼 康弘 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (70407146)
小池 綾 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (70781417)
河野 大輔 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80576504)
福井 類 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (80607416)
吉岡 勇人 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (90361758)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 工作機械 / 生産システム |
研究実績の概要 |
1-1 万能型主軸の設計法確立(京都大学・河野):構造・材料配置最適化手法によって, グリース潤滑の万能型主軸を開発中である.遠心力による主軸シャフト膨張と,熱変位による主軸シャフトーハウジング間の相対変位を低減し,定位置予圧方式における高速回転時の予圧変化を低減する設計法を提案した. 1-2 高速高加速駆動軸の設計法の確立(東京工業大学・吉岡):加工力の作用位置およびその方向,駆動力の作用位置およびその方向,重力作用方向,熱源に起因する熱の流入および流出方向,変位センサの配置による測定誤差への影響など,駆動系の特性を考慮した上での設計法を提案した. 1-3 内部構造を最適化した新材料構造体の開発(東京大学・杉田):工作機械構造体に対してCFRPやレジンコンクリートといった複合材料を利用し,新たな構造体を提案した. 2-1 工作機械の状態や環境条件に応じて制御パラメータを自動調整する機械学習技術の開発(東京大学・福井):工作機械に機械の状態及び環境条件を計測する複数のセンサを搭載し,その値に基づき適切な制御パラメータを選定するアルゴリズムの開発を行った. 2-2 変動するプロセスの安定稼働方法(慶應義塾大学・柿沼,小池):サーボ情報を応用したセンサレス切削力推定手法を,機械学習技術と統合することで革新的なセンサレスプロセス監視技術を提案した.サーボ情報と推定切削力を入力データ,工作機械の動特性を含むプロセ スモデルを考慮した評価関数を与えて,機械学習を行うことでプロセス異常(工具摩耗, 工具欠損, びびり振動)や機械故障を判断する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は,工作機械の全体, 各要素,各部品にどの程度の仕様が必要なのかを工具,被削材,制御技術を考慮に入れて根本から検討し,設計指針を構築した.また,加工理論やプロセス制御に基づいた機械学習アルゴリズムを世界に先駆けて開発することができた.
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今後の研究の推進方策 |
開発した各ユニットを統合して,工作機械へと実装していく.その際,所望の性能を発揮することを検証する.特に,静剛性,動剛 性,熱特性について評価する.
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