IoT機器に用いられるセンサー用自立電源として使用可能な、動作電圧3V以上の高電圧・両面受光5接合のフレキシブルなシリコン薄膜太陽電池の開発を目的としている。集積化による配線ではなく、太陽電池の積層構造、特に5接合構造によりIoT機器を動作させる電圧を得ることを目指す。多接合セルの各光吸収層を狭くするため両面受光構造、フレキシブルな高電圧シリコン薄膜太陽電池の形成技術を確立することが期待される。 本課題の優れたところは、IoT機器などに広範囲に役立つ高電圧太陽電池の実現に有効な技術の研究開発であることと、その実現手段である詳細な研究アプローチを明確に計画していることにある。調書の中で、5接合構成の2-5接合が基本的に同様な構成であるようであるが、接合数とその積層技術における歩留まりを含めた構成精度に対する許容値や最適化などの検討が期待される。
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