研究課題
基盤研究(A)
本研究は、大量の土砂を含んだ洪水流によって形成された堆積物を対象に、地盤内の炭化物に対する年代測定を実施することで、土砂・洪水氾濫の発生頻度・状況、影響範囲、土砂堆積速度等を100~1000年の時間スケールで解明することを目的とし、歴史アーカイブの情報と併せて発生年表を作成し、防災への応用を提案するものである。地盤工学と社会学や歴史学の分野である災害伝承の両面から過去の災害を読み解く試みであり、このような文理融合型の研究は、豪雨土砂災害分野ではまだ少なく新規性が高い研究である。本研究は、研究代表者が提唱する「時間防災学」という新しい学術領域をさらに発展させるだけでなく、未曾有の災害の予測が可能となり、防災面からの社会貢献度も高いといえる。