研究課題/領域番号 |
19H00807
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
纐纈 一起 東京大学, 地震研究所, 名誉教授 (90134634)
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研究分担者 |
山中 浩明 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (00212291)
古村 孝志 東京大学, 地震研究所, 教授 (80241404)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 地下構造モデル / 地殻構造モデル / 地盤構造モデル / 地震動シミュレーション |
研究実績の概要 |
本研究では地殻構造モデル,地盤構造モデル,地震動シミュレーションの各分野の先端的研究者で理工連携の研究チームを構成して,これらモデル化手法を全国地下1次地下構造モデルの枠組みに適用し,その不具合を解消しながら,次世代全国地下構造モデルを構築する. 地殻構造モデルの分野ではフルタイムの研究員を雇用し,「その他」の経費などを用いて,地殻構造を中心とした地下構造のモデル化手法の開発を行った.開発した手法をカトマンズ盆地に適用して,手法のテストを行った.また,減衰性媒質における地震動を,Rayleigh減衰を導入して効率的にシミュレーションすることを実現した.以上の研究項目について,2020年度中はやや遅れている状況であったが,200万円の繰り越しが認められ,延長期間において繰り越し研究費を活用して,これら研究項目の達成を実現した. 地盤構造モデルの分野では,物品費を用いて速度型地震計の購入を行い,2019年度購入の機器と合わせて,地盤構造モデルのためのデータ補強を,微動の位相速度データを中心に継続した.また,補強したデータにマルコフ連鎖モンテカルロ法に基づく逆解析などを行った. 地震動シミュレーションの分野では,同じく物品費を用いてデータロガーやLCDモニターの購入を行い,2019年度購入の機器と合わせて,地震動シミュレーションを検証するためのデータの収集を継続した.また,収集したデータによるデータ同化に基づいて,地下構造モデルの最適化などを行った.これらデータ補強やデータ収集のために旅費を活用し,併せて学会発表などを行った.また,データ補強やデータ収集に必要なデータ整理の補助作業は,謝金を用いて依頼した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍の影響で2020年度計画のうちモデル化手法の開発には遅れが生じていたが,繰り越しが認められたことにより,延長期間において開発を達成することができた.
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は最終年度として,地殻構造モデル分野の成果を中心に,地盤構造モデル分野や地震動シミュレーション分野の成果を併せて,次世代の全国地下構造モデル(全国2次地下構造モデル)を構築する.
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