研究課題
基盤研究(A)
航空機用高分子基複合材料の破壊起点をX線顕微鏡により3次元で計測するとともに、応用数学と機械学習を用いることにより膨大なデータから微視的な破壊起点を特定しようとする意欲的取り組みである。数10nmまで観測可能な高分解能X線顕微鏡を用いるとともに、荷重負荷中のその場観測を行うことにより、破壊現象の微視的起点の捕捉に挑戦する。CFRPの破壊は樹脂あるいは繊維/樹脂界面で発生するが、それらの微視的な破壊起点とそのメカニズムは、観察手段がこれまでなく、未知であった。本課題は「なぜそのタイミングとその場所で劣化が発生したのか」に挑戦する、学術的に深い意義のある内容である。放射光施設での3次元微視観察は国際的に競争になっている分野であるが、構造用複合材料の荷重負荷中の高分解能観察は独創性が高い。