研究課題
望む触媒反応に合わせて至適な触媒機能を持つ元素のユニットやリンカーを個別選択して、その単位が維持される条件で細孔性ユニットネットワーク型結晶構造物質に転換する新たな触媒機能ビルトイン型固体物質合成を展開し、高機能の新触媒を実現することを目的に、本年度は結晶構造を維持したまま構成元素置換する方法論の開発、酸素四面体モノマーやダイマーをリンカーとした新規細孔性結晶の創出、および計算科学的物資機能の解析と計算科学的新規物質提案を実施した。構成元素置換の研究では、酸素八面体キュバンを連結するバナジルリンカーを構造維持したままチタニルリンカーないしはジルコニルリンカーで交換する方法論の開発に成功し、合成した新規物質がNH3-SCR反応の触媒として極めて高活性、高安定性であることを見出した。酸素四面体モノマーをベースとする新規物質合成ではMoキュバンとP-Oリンカーからなる細孔性結晶の合成に成功し、二酸化炭素の細孔吸着能を見出した。酸素四面体ダイマーをベースとする新規物質合成ではMoケギンとのV-O-Vダイマーリンカーにより新規細孔構造結晶を合成し、結晶構造を確定した。計算科学的物資機能の解析ではMoキュバンと有機アミンリンカーからなる結晶構造解析に成功し、触媒機能発現の機構を明確にした。最後に計算科学的新規物質提案では、酸素八面体キュバンをベースに網羅的に構造構築し、構造安定化計算をもとに、可能な結晶を提案した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 6件、 招待講演 6件)
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