原子間力顕微鏡を用いて分子骨格を直接撮像できるようになり、表面化学研究は大きな転機を迎えつつある。本研究では、単分子の励起状態と反応性を原子レベルで解明する原子間力顕微鏡の測定技術開発、分子内の特定部位に探針操作した他の原子・分子をじかに反応させる局所合成化学の創生、さまざまな炭素ナノ構造体の合成に必要な化学反応の開拓を実施する。 原子レベルで制御した機能性炭素ナノ構造体は次世代デバイス材料に展開でき、また、光照射による励起状態の関与を探る試みは独創性が高い。本研究は、機能性炭素ナノ構造体を合成し評価するための新しい学術・技術基盤を創生する研究に位置付けられ、表面化学分野からデバイス技術応用への展開を含めた高い学術成果が期待される。
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