研究課題
本研究の目的は、医用診断、環境モニリング、宇宙ガンマ線、核セキュリティなどの幅広い領域で必要とされるガンマ線定量可視化技術の理論的、実験的な手法 の確立である。本目的達成のため新たな 3次元等方TOF (Time Of Flight)構造を有する球型カメラGRASPを開発し、本手法の実験的理論的検証を行う。3次元全方 向に等方的感度を有する自己位置推定型のTOFガンマ線カメラの開発を行い、線量の定量化イメージングを目指す。具体的には、全方向に感度を有する新高速シン チレータを用いたガンマカメラの開発を行い、カメラの自己位置推定可能なロボット技術を用いて、配置された線源の定量イメージング実証試験を実施する。ま た4π方向からの撮像試験を行うことで理論的な定量手法論を構築し可視光ガンマ線融合画像を作成する。4π方向に等方感度を有するコンプトンガンマ カメラを用いた、移動体ロボットをもちいた線源撮像試験を実施し、線源距離の逆二乗則と複数位置での測定データから点線源にたいして線量定量化を行うことに成功した。また多チャンネル信号処理を実現するための 50psの応答速度を持つASICの開発をおこなう、高速のシンチレーターアレイCeBr3, GFAGなどとの接合により200-300ピコ秒の応答速度を得た。加えて可視光画像およびガンマカメラ画像を融合する 技術開発を実施した。
2: おおむね順調に進展している
本研究の目的は、医用診断、環境モニリング、宇宙ガンマ線、核セキュリティなどの幅広い領域で必要とされるガンマ線定量可視化技術の理論的、実験的な手法 の確立である。本目的達成のため新たな 3次元等方TOF (Time Of Flight)構造を有する球型カメラGRASPを開発し、本手法の実験的理論的検証を行う。3次元全方 向に等方的感度を有する自己位置推定型のTOFガンマ線カメラの開発を行い、線量の定量化イメージングを目指す。具体的には、全方向に感度を有する新高速シン チレータを用いたガンマカメラの開発を行い、カメラの自己位置推定可能なロボット技術を用いて、配置された線源の定量イメージング実証試験を実施する。ま た4π方向からの撮像試験を行うことで理論的な定量手法論を構築し可視光ガンマ線融合画像を作成する。4π方向に等法感度を有するコンプトンガンマ カメラを用いた、移動体ロボットをもちいた複数位置からの線源撮像試験を実施し、逆二乗則を適用することで線量定量化が可能であることを示した。多チャンネル信号処理を実現するための 50psの応答速度を持つASICの開発をおこなうとともに、開発した高速シンチレーターアレイとの接合により所望の時間分解能を得た。加えて可視光画像およびガンマカメラ画像を融合する 手法の検証および画像再構成手法のの実証を実施した。以上により順調に進展している。
今後さらに4π等法感度を有するコンプトンカメラを用いた複数線源のイメージングについても検証試験を実施していく予定である。今後は、得られた画像を用いて自律的な行動決定アルゴリズムの選択を行い、最適位置に移動することで、リアルタイム画像再構成を目指す。球型カメラに関しては開発をした高速のエネルギー、時 間分解ASICおよびシンチレーターアレイを複数組み合わせたカメラのプロトタイプ機の性能検証をおこなう。これによりTime Of Flight性能を用いたイメージング試験を実施する。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (5件) 産業財産権 (1件)
Applied Sciences
巻: 11 ページ: 4707
10.3390/app11104707
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section A: Accelerators, Spectrometers, Detectors and Associated Equipment
巻: 988 ページ: 164900
10.1016/j.nima.2020.164900
RADIOISOTOPES
巻: 70 ページ: 271-277
10.3769/radioisotopes.70.271
巻: 971 ページ: 164118
10.1016/j.nima.2020.164118
放射線
巻: 46 ページ: 20-27