研究課題/領域番号 |
19H00898
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山下 正廣 東北大学, 材料科学高等研究所, 教授 (60167707)
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研究分担者 |
高石 慎也 東北大学, 理学研究科, 准教授 (10396418)
加藤 恵一 東北大学, 理学研究科, 助教 (80374742)
井口 弘章 東北大学, 理学研究科, 助教 (30709100)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 分子磁性体 / 単分子磁石 / 単層カーボンナノチューブ / 一次元構造 / 磁気特性 / 電気伝導特性 / 分子スピントロニクス |
研究実績の概要 |
本研究では、分子磁性体の構造を一次元的に制御し、かつ電子の流れるパスとして機能する分子材料として単層のカーボンナノチューブ(CNT)に注目した。単層CNTは直径数nm、長さ数μmと非常に大きなアスペクト比を持つ量子細線である。本研究では単層CNTの特徴である一次元内部空間を利用し、ここに分子磁性体を内包することで分子性磁性内包単層CNTを創製した。内包に用いた希土類内包フラーレン分子であるDySc2N@C80はDyイオンの大きな磁気異方性に由来する単分子磁石特性を示す。さらに、DySc2N@C80を単層CNTに内包することでDySc2N@C80が一次元的に整列し、単分子磁石間に働く磁気双極子相互作用が基底状態に作用し保持力の向上が確認された。また、一次元的に磁気希釈されているために分子間磁気相互作用が働かない。この一次元内包単分子磁石の分子スピントロニクス材料としての機能に注目した。電極間に一次元内包単分子磁石をセットし電流磁気特性を調べたところ、金電極では磁気抵抗効果は観測されなかった。一方、ニッケル電極では0.4%程度ではあるが磁気抵抗効果が観測された。今後は再現性も含め他の金属電極での挙動について研究を進める。また、局在スピンと伝導電子の相互作用についても詳細に検討していく予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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