研究代表者らは、遺伝性の神経変性疾患として代表的なトリプレットリピート病を研究対象とし、異常伸張したリピート配列に対して結合する低分子を見いだすことでリピート配列の不安定化を抑制、リピート配列の短縮化に成功している。本研究では、このリピート結合化合物によるリピート短縮機構を理解するために、同様の作用を持つ新規のリピート結合化合物の開発を目指している。 これまでにも新規な結合分子をすでに開発し、その有用性が明らかにされつつあり、研究代表者の長年のこの分野での業績を鑑みて、さらなる成果が大きく期待できる。トリプレットリピート病のみならず、ハンチントン病、筋強直性ジストロフィーなどにおいても新たな治療戦略を提供する可能性があるなど、学術的意義はもとより、波及効果も期待できる。
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