病原体が「病原体含有小胞」を形成する家畜疾患のうち、トキソプラズマ症における宿主によるインターフェロンを介した防御機構、特に「寄生胞」にあるインターフェロン誘導性GTPaseの作用に焦点をあてた諸検討を行う研究課題である。さらに将来的なトキソプラズマ生ワクチン使用のための基礎データ収集も計画されている。 家畜監視伝染病の病原体に対する防御機構を探る有意義な課題であり、細胞内寄生病原体に対するインターフェロン依存的防御応答における非自己認識機構への着眼と、豚を含めた異なる動物種での比較研究は独創的で新規性も高い。この生体防御メカニズムに存在する分子の役割の研究は畜産・獣医学分野での学術的な価値を充分に有している。
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