研究代表者は転写を担うRNAポリメラーゼIIのC末ドメインSer7(CTD-S7)リン酸化が転写のブレーキとして働くことを発見した。本計画では、RNAポリメラーゼIIのC末ドメインのリン酸化がアクセルにもブレーキにも関わりながら、エピゲノム制御、RNA動態制御にどのように関与するのか、分裂酵母の分子遺伝学を用いて解明しようとする計画である。 本計画は研究代表者らの知見に基づく独自性の高い研究提案であり、すでに多くの予備的知見も得られており、酵母からヒトまで現在脚光を浴び始めている重要な話題でもある。転写速度制御を介したゲノムワイドな遺伝子発現の協調的制御機構について分裂酵母で解明が進み、哺乳動物細胞へと波及することが期待される。
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