研究課題/領域番号 |
19H01003
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
北野 潤 国立遺伝学研究所, ゲノム・進化研究系, 教授 (80346105)
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研究分担者 |
石川 麻乃 国立遺伝学研究所, ゲノム・進化研究系, 助教 (20722101)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 種分化 / 進化 / クロマチン |
研究実績の概要 |
ATACシークエンス(Assay for Transposase-Accessible Chromatin with high-throughput sequencing)と修飾ヒストン抗体でのChIP-シークエンス(クロマチン免疫沈降シークエンス)について、トゲウオ科魚類のイトヨ属という野生動物で、しかも、複数の組織で再現性よく結果が得られる条件を決めた。現在までに試みた5組織について、うまく働くことが確認できていることから、有効なプロトコールを確立することに成功した。加えて、異なるエコタイプ(海型イトヨと淡水型のイトヨ)の間のクロマチン状態を比較するために、ATACシークエンスと修飾ヒストン抗体でのChIP-シークエンスを実施した。これらは、実験室内のさまざまな塩分濃度の異なる条件で飼育した個体である。したがって、環境に応じたクロマチン状態の時間的変動パターン、さらには、変動動態のエコタイプ間での違いを明らかにすることが可能となる。また、当初の予定通り、エコタイプ間でのクロマチン状態の違いを生み出す遺伝基盤を解明することを目的として、海型イトヨと淡水型のイトヨの間の雑種F2世代を作出し、本家系について全個体のATACシークエンスを既に完了した。これらの全個体からのゲノムDNA抽出もすでに完了しておりRAD(Restriction Site Associated DNA Sequence)シークエンスにかける準備ができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
野外動物の各種組織からの再現性の高い実験手法の確立に成功し、基盤データはほぼ得ることができた。来年度にこれらを一気に解析することで、当初の目標を達成し論文化まで持っていける目処が十分に立ったため。
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今後の研究の推進方策 |
エコタイプ間でのクロマチン状態の違いと遺伝子発現量の差の関係、さらに、適応進化との関連について解析を完了する。また、エコタイプ間でのクロマチン状態の違いを生み出すQTL解析を完了する。これら成果を論文にまとめ投稿する。
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