脳のマクロファージであるミクログリアの機能は、加齢に伴い組織修復から炎症形質へと変化する。本研究は、そのプロセスの最初期に起こるエンハンサーの活性化を、一塩基レベルの解像度で計測可能なNET-CAGE法により同定・可視することにより、時空依存的転写制御変容に基づくミクログリアの形質転換機構の解明を目指すものである。 独自の技術に基づく優位性に加え、脳に局在し起源を同じくするミクログリアに絞った研究を行うことにより、転写制御変容に基づく形質転換機構の解明につながることが期待でき、学術的意義も高い。また、ミクログリア特異的機能制御法の開発のみならず、再生・炎症転換により脳の若返りへ応用できる可能性もあり、医療・社会への波及効果も期待できる。
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