研究課題
基盤研究(A)
抗原提示細胞上でPD-L1がCD80と隣り合わせに結合(シス結合)していること、シスPD-L1-CD80結合によりPD-L1とPD-1の結合が阻害され、PD-1の機能が制限されていることを見出した。また、PD-L1とCD80のシス結合を分離する抗CD80抗体を用いて、自己免疫疾患の症状を軽減することに成功した。さらに、別の免疫補助受容体であるLAG-3について、その機能が発動されるために必要なリガンドを明らかにした。
免疫学
抑制性免疫補助受容体PD-1を標的としたがん免疫療法の成功により、免疫補助受容体の機能が大きな関心を集めているが、各分子の機能解明は期待通りには進んでいない。PD-1やLAG-3の機能が発揮あるいは制限されるメカニズムの解明により、これらの分子を標的とした薬剤の開発が促進されると期待される。PD-1の機能制限を解除することにより自己免疫疾患を治療する方法については、臨床への応用が期待される。