腫瘍悪性化におけるエピゲノム可塑性という広いテーマが掲げられた研究計画である。具体的には、1)Wntシグナル下流で標的遺伝子発現を制御するエピゲノム因子、2)TP53変異に伴うエピゲノム因子、3)クロマチンリモデリング異常、という3項目に取り組み、がん細胞の特性である幹細胞性やdormancyの獲得関わる分子メカニズムの解明に取り組むものである。 研究代表者のこれまでのゲノム研究から得られた成果を基盤に、幹細胞性やdormancyの獲得に関与するエピゲノム変化の制御機構を理解することを目的とした研究課題であり、がん悪性化の本態解明を目指した学術的重要性が高い内容である。また研究計画は緻密に練られたものであり、研究期間内に研究目的を達成し学術の発展に広く貢献することが期待される。
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