研究課題
基盤研究(A)
幹細胞複製に重要なWntシグナルの制御に関わる長鎖ノンコーディング(lnc)RNAを同定された。それ自身がβカテニンの直接標的であり、LGR5やASCL2の転写制御領域のアクセシビリティに関与し、新たな転写因子との協調作用も示唆される。一方で抗がん剤処理後に再増殖細胞集団の1細胞トランスクリプトームおよびクロマチン解析によって増殖に先立ち活性化する制御領域に結合するパイオニア因子候補が特定された。
ゲノム科学
抗がん剤治療により増殖を停止した状態でパーシスターとして残存する腫瘍細胞のコントロールはがん治療の大きな課題である。本課題において同定された幹細胞増殖に関与する新規lncRNAおよびCTNNB1と協調する転写因子、再増殖に先だって活性化されるパイオニア因子により形成される細胞増殖に関わる制御ネットワークの解明が腫瘍細胞の制御につながることが期待される。