新規ネクローシス(TRIAD)を鋭敏に検出するマーカー分子pSer46MARCKSを活用して、神経変性疾患の病態時間軸における新規ネクローシスの時期を特定し、新規ネクローシスに至る上流分子経路ならびに下流分子経路(2次的細胞変性)を明らかにし、死細胞・生細胞間シグナル伝達の観点から「変性」の新たな概念の樹立を目指す。 本研究により、早期に細胞死が起きて周辺神経細胞の病態カスケードを刺激して変性を拡散・加速するという「早期細胞死依存的な変性拡散仮説」が検証されれば、シグナル経路を担うコア分子への介入によるin vivo 治療効果の検討が可能となり、神経変性疾患に対する新たな治療法シーズの開発につながると期待できる。
|