研究課題/領域番号 |
19H01045
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
吉良 潤一 国際医療福祉大学, 医学研究科, 教授 (40183305)
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研究分担者 |
松下 拓也 九州大学, 大学病院, 講師 (00533001)
山崎 亮 九州大学, 医学研究院, 准教授 (10467946)
藤井 敬之 九州大学, 大学病院, 医員 (30822481)
緒方 英紀 九州大学, 大学病院, 助教 (90778838)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 多発性硬化症 / 慢性炎症性脱髄性多発神経炎 / アトピー性脊髄炎 / 自己抗体 / ノド抗体 / 神経障害性疼痛 |
研究実績の概要 |
慢性脱髄疾患は、中枢神経(CNS)を侵す多発性硬化症(MS)と末梢神経を侵す慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)が代表で、両者の合併である中枢末梢連合脱髄症(CCPD)や、視神経脊髄炎(NMO)、アトピー性脊髄炎などがある。これらは自己免疫といわれているが、自己抗原が確立していないものが多い。そこで本研究では、自己抗体未発見のMSとCIDPを主たる対象として、特徴的な病像を呈するサブグループを特定できる自己抗体バイオマーカーを探索・同定すること、及び同定された病態特異的な自己抗体・自己反応性T細胞の作用を再現した病態モデルを作成することを主な目的としている。今年度は、CIDPの新規自己抗原の探索として、坐骨神経と後根神経節標本を用いた組織免疫染色によりランビエ絞輪部を特徴的に染色する5例の陽性例を見出し、その責任抗原として、leucine-rich repeat LGI family, member 4 (LGI4)を同定した。また、既知の自己抗体が陰性のMS及びNMOの血清を用いて神経走行が一定なマウス視神経標本での組織免疫染色法を開発し、ランビエ絞輪部に結合する自己抗体を発見し、ウェスタンブロット法により責任抗原が約110kDであることを突き止めた。現在、免疫沈降産物の液体クロマトグラフィー・質量分析で候補抗原の部分アミノ酸配列を同定した。さらに候補抗原の確認実験を進めている。マウスモデルの作成においては、抗Plexin D1抗体陽性アトピー性脊髄炎患者由来IgGのマウス髄腔内に投与により神経障害性疼痛を再現し、脊髄後根神経節の小型痛覚ニューロンの特異的な活性化を証できた。抗NF155抗体陽性CIDP患者血清IgGのマウス坐骨神経内投与及び新規に開発した視神経内投与により、患者IgGのランビエ絞輪部への結合とノド蛋白の発現低下を証明できた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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