心臓血管系を発生・進化・病態の3つの視点から複合的に捉えることで、発生過程における起源多様性と進化における機能高度化と病態形成との関係を明らかにしようとする研究である。発生における細胞間相互作用、発生における現象の進化における類似性、細胞起源による病変の性質の説明可能性、心筋梗塞後の血管新生療法などへの応用可能性を検討する。 本研究課題は、心臓血管形成の過程について、心臓周囲の組織を含めて包括的に発達過程とそのメカニズムを明らかにするもので、学術的重要性は大きい。発生学から着想した「神経堤細胞―マクロファージ―内皮細胞連環」の概念の病態における意義を明らかにするだけでなく、疾患治療への応用を目指しており新規治療法開発が期待される。
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