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2019 年度 実績報告書

グローバルな視点からのRSウイルス制御のための疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 19H01072
研究機関東北大学

研究代表者

押谷 仁  東北大学, 医学系研究科, 教授 (80419994)

研究分担者 岡本 道子  東北大学, 医学系研究科, 助教 (10593981)
斉藤 繭子  東北大学, 医学系研究科, 准教授 (20598031)
神垣 太郎  東北大学, 医学系研究科, 助教 (80451524)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードRSウイルス / コホート研究
研究実績の概要

RSウイルスの疫学および伝播動態の解析については主にフィリピン・ビリラン島でのコホート研究のデータの解析を行った。この結果、家族内伝播については家庭内の年長児が乳児の感染源となっている可能性を示唆するデータが得られた(Open Forum Infect Dis. 2019 )。このことは将来のワクチン戦略の策定にも重要な知見であると考えられる。さらに、家庭内伝播についてはシンガポール大学のAlex Cook博士と共同研究を進めており、数理モデル構築に必要なパラメーターなどの検討を行っている。またコホートデータから年齢階層ごとにRSウイルスに関連する下気道疾患の罹患率についての解析も行った。この結果、RSウイルスに関連する下気道疾患の罹患率は3-5か月の乳児で最も高かったが、12‐23か月の小児でも比較的高いことがわかった(Influenza Other Respir Viruses. 2019)。ザンビア・カンボジアでの研究につついては倫理委員会の申請などの準備を行ってきたが、新型コロナウイルスの流行のために渡航ができない状態が続いており、研究は十分に進んでいない。しかし、ザンビアについては検体の採取は始まっており、今後解析を進める予定となっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

フィリピン・ビリラン島のコホート研究のデータ解析については順調に進展してきている。追加のデータを取得するためにコホート研究を継続する予定であったが、COVID-19の流行のために渡航ができない状態が続いており、コホート研究は中断している。カンボジア・ザンビアについても渡航ができないために当初の予定通りには研究が進んでいないが、ザンビアにおける検体採取は開始されており、検体の解析を開始するめどは立っている。

今後の研究の推進方策

COVID-19の流行でフィリピンでは研究が一時中断しており、カンボジア、ザンビアでは研究開始が遅れている。ザンビアではコホートではないものの小児の検体からのRSウイルスの検出を継続しており、これまでの保存検体のRSウイルス陽性例とともに遺伝子解析および患者データの解析を進めて行く。フィリピン、ザンビアにおいてもコロナウイルスの流行状況を踏まえながら研究が再開、開始できるようサポートする。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] Research Institute for Tropical Medicine(フィリピン)

    • 国名
      フィリピン
    • 外国機関名
      Research Institute for Tropical Medicine
  • [国際共同研究] The University Teaching Hospital(ザンビア)

    • 国名
      ザンビア
    • 外国機関名
      The University Teaching Hospital
  • [国際共同研究] National Institute of Public Health(カンボジア)

    • 国名
      カンボジア
    • 外国機関名
      National Institute of Public Health
  • [雑誌論文] Risk of transmission and viral shedding from the time of infection for Respiratory Syncytial Virus in households.2021

    • 著者名/発表者名
      Hirono Otomaru, Johanna Beulah T. Sornillo, Taro Kamigaki, Samantha Louise P. Bado, Michiko Okamoto, Mariko Saito-Obata, Marianette T. Inobaya, Edelwisa Segubre-Mercado, Portia P. Alday, Mayuko Saito, Veronica L. Tallo, Beatriz P. Quiambao, Hitoshi Oshitani, and Alex R Cook
    • 雑誌名

      American Journal of Epidemiology

      巻: - ページ: -

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2021-12-27  

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