研究課題/領域番号 |
19H01080
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
金子 明 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 特任教授 (60169563)
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研究分担者 |
加賀谷 渉 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (20782577)
松本 朋哉 小樽商科大学, 商学部, 教授 (80420305)
城戸 康年 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (90511395)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | マラリア / 行動経済学 / ナッジ / ケニア / 行動変容 |
研究成果の概要 |
マラリアに対する住民の積極的な予防行動促進を目的とし、行動経済学の理論に基づくインセンティブを活用した経済学的介入試験を実施した。最終評価はPCR及び顕微鏡によるマラリア感染の結果を待つ必要があるが、これまでに、独自マラリア教材により住民のマラリア知識が6ヶ月後も高く維持されること、知識の向上により蚊帳使用が促進されること、フォローアップ時にマラリア陰性であれば少額の褒賞が与えられる群では、迅速診断テストによるマラリア感染率には有意な効果は検出されないものの蚊帳使用が促進されたことが明らかとなった。今後、より効果的なツール開発のため、インセンティブ制度設計を改良し社会実装につなげたい。
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自由記述の分野 |
寄生虫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界のマラリア流行は、新たなツールの導入により2000年以降縮小に転じたが、2015年以降は横ばい、微増の傾向にある。その背景のひとつには、ツールを活用する住民の多様な予防、治療希求行動がある。本研究では、インセンティブ制度に基づく経済学的介入がその行動変容に有効なツールとなりうることを示した。今後、顕微鏡やPCRによる分子生物学的手法を含めたマラリア診断結果情報を集積し、さらに多角的に介入効果を評価したうえで、本結果を踏まえ、より効果的な政策ツールの開発のため、その内容、特にインセンティブ制度設計を改良し社会実装につなげる可能性を持つ。
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