研究課題/領域番号 |
19H01110
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡谷 貴之 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (00312637)
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研究分担者 |
菅沼 雅徳 東北大学, 情報科学研究科, 助教 (00815813)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 深層学習 / コンピュータビジョン / 画像認識 / 画像処理 |
研究実績の概要 |
当初研究計画に従って,本年度においては以下の研究項目に取り組んだ. 1.学習済みDNNの計算論的解釈(トップダウンアプローチ).画像復元のタスク集合,具体的にはノイズ除去,モーションブラー除去,降雨除去, ヘイズ除去を対象に,可能な限り性能の高いネットワーク構造を求めた.現在一般的な 設計要素(畳み込み層のデザインパラメータ,スキップ接続,ブロック構造,注意機構,正規化他)に加え,部分的に自動設計技術を援用しつつ,最適な構造の探索を行う方法を開発した.成果は,2編の論文にまとめ国際会議CVPR2019にて発表した.また,単眼深度推定のタスクを学習したDNNを対象に,その各部と全体で行われている計算アルゴリズムの解釈を試みた.入力画像のどこが推論に用いられているかを可視化する方法を新たに開発し,国際会議ICCV2019にて発表した.また,動画像から物体を検出するタスクを対象に,ネットワークの内部の計算を解釈することで,性能限界を指摘しつつ,その改善方法を提案した.成果は国際会議WACV2020にて発表した. 2.特定タスクに対するDNNの完全設計(ボトムアップアプローチ).特定物を画像から検出するタスクを対象に,これを解決するDNNを,学習することなく設計によって構築することを目指し,コンクリートや金属の表面の微細なクラック(ひび)をその画像から検出するタスクに対し,これを実行できるDNNをゼロからデザインすることを試み,一定の成果を得た.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
トップレベル国際会議に4本の論文が採択されるなど,研究は順調に進捗している.ただし年度の最後の2ヶ月ほどは,COVID-19の影響を受け,成果発表や研究の遂行に若干の問題が生じた.次年度にはこれを回復すべく,感染対策を行いながらも研究を最大限進められる方策を立てることとした.
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19は,本課題の遂行にも様々なところで影響を与えている.具体的には,第一に研究参加者(研究分担者や協力者となる大学院生ら)とのコミュニケーションが従来より難しくなっている.以前より利用しているコミュニケーションツール(slack等)や,コードや論文の共同執筆のためのクラウドサービス(github, overleafなど)を,引き続き活用するとともに,オンラインでのビデオチャットを最大限利用する予定である.また,研究の遂行に必要な,新たな計算資源の調達にも問題を来すと考えられる.これについては,GPUサーバを時間借り可能なクラウドサーバに予算を振り替えるなど,計画が当初予定に近い形で進むよう様々な工夫を行う.成果発表の主な場となる国際会議は,初年度の最後からオンライン開催に切り替わっており,成果の一方的な公表はともかく,分野への浸透を図るために活動や,最新の研究動向に関する情報収集などは制約を受けざるを得ない.こちらについても,COVID-19の世界における状況を見極めつつ,臨機応変に対策を考えてゆくこととする.
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