研究課題/領域番号 |
19H01119
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
中内 茂樹 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00252320)
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研究分担者 |
伊村 知子 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (00552423)
松井 淑恵 豊橋技術科学大学, 次世代半導体・センサ科学研究所, 教授 (10510034)
白井 述 立教大学, 現代心理学部, 教授 (50554367)
Shehata Mohammad 豊橋技術科学大学, 次世代半導体・センサ科学研究所, 准教授 (60444197)
日根 恭子 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70625459)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 選好 / 絵画配色 / 発達 / 音楽テンポ / 内部テンポ / 不快感 |
研究成果の概要 |
本研究課題では事物等に対してヒトが感じる選好を「経験・学習によって獲得された、感覚刺激の統計的レギュラリティに対する潜在的認知バイアス」と捉え、選好における普遍性および多様性を統一的に説明することを目的とした。絵画や音楽に対する選好を実験的に調査した結果、絵画に関する先行知識の有無や、絵画のカテゴリ、日本やポルトガルといった居住地域の違いに関わらず、普遍的な配色選好が見らること、特定の色彩統計量が配色選好に関わっていること、瞳孔反応も選好を反映した違いを示すことが明らかとなった。また、絵画の配色に対する選好は児童期前半から後半にかけて徐々に形成されることが示された。
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自由記述の分野 |
人間情報学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では絵画配色や音楽テンポに対する選好実験を実施し、個人差を超える普遍的な傾向が存在することを示した。また、色彩統計量と選好の間に密接な関係があること、また瞳孔反応が選好特性を反映することから、こうした普遍的な選好特性の背後に早くて自動的な審美判断メカニズムが存在する可能性を示した。偽物ではなく原画の配色を一般人も最も好ましく感じたということは、配色の好みは画家も一般人も知識や経験の違いに依らず似ている、ということを意味しており、文化や時代が異なる芸術作品であっても、本物には何らかの普遍的な特徴が存在している可能性があり、審美感に対する生物科学的理解を深めることに繋がる。
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