本研究では、人工筋肉とMRデバイスを用いた可変粘弾性アクチュエータにより、重力感覚や下肢の力覚の提示可能な下肢力覚提示スーツを開発する。さらに開発済みの上肢の力覚提示スーツと融合させることで「広域な移動」と「重力感覚の提示」が可能な全身型力覚提示スーツを構築し、VR/AR空間への適用においてその有効性を検証する。 本研究の学術的意義は、スポーツやリハビリ等におけるリアリティのあるVR/AR環境を実現するために、視覚的情報に加えて力覚の情報も提示する機構を実現し、これに基づいて視覚と力覚の相互作用の解明を目指す点にある。研究成果として、人間の感覚・知覚の相互作用の解明、および頭部装着ディスプレイと力学提示装置の効果的な協調制御法の確立が期待される。
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