研究課題
基盤研究(A)
湿度や皮膚表面の濡れは、ヒトの体温調節に大きな影響を与える因子であるにもかかわらず、濡れや湿度に関するセンサーの存在は否定され、皮膚表面の濡れの受容を起点とした体温調節反応のメカニズムも明らかになっていない。本研究は、行動実験とfMRIを用いた観測を通して、蒸れ感や濡れ感に対する脳部位の同定や、脳内情報伝達解析を行い、これらの感覚に関する感性要素の形成メカニズムを明らかにしようとするものである。蒸れ感および濡れ感の形成メカニズムを明らかにする試みは、脳・感性情報処理分野における重要な課題であるにもかかわらず、これまで必ずしも十分には行われていない。従って、本研究の学術的意義は高く、かつ期待される成果は、高度な仮想現実感を実現するなどの応用面でも有益と考えられる。