研究課題
【研究項目2 暑熱に関連する健康リスクの予測モデル】インドネシアで従前実施してきた暑熱脆弱性指標による都市ならびに非都市部における評価を継続して行った。暑熱環境の緩和の方策のひとつとしての都市緑地(Urban Green)の分布を都市計画の中に取り入れた場合の評価、都市緑地を計画的に配置するためのアルゴリズムの研究、さらに、その緑地を持続可能に運営するための方策を検討した。また、屋外労働者の暑熱環境による負荷を測定する研究をベトナム・ハノイ市で実施しているが、屋外労働者(建設業)はベトナムでは比較的高収入であることから、栄養状態が良く、健康を害するまでの暑熱の影響はあまり受けていないことが判った。【研究項目3 水系感染症に関する健康リスクの予測モデル】ベトナムのフエ市の周辺では、雨季において都市下水に由来する糞便汚染指標細菌が下流に拡散することを示すデータを得た。そこでの水利用によって汚染された水に触れることだけでなく、汚染された水を使って生産された農作物を介した感染症のリスクが懸念された。同地域でのインタビュー調査では、都市廃棄物の処理場周辺で不衛生な水に接触する機会が多く、実際に下痢症や皮膚病のリスクが高いことも明らかとなった。【研究項目4 蚊媒介感染症に関する健康リスクの予測モデル】インドネシアの西ジャワ州バンドンの16地区でコホート研究を実施した。各地区で気象観測器と改良型ライトモスキートトラップを設置し、2分ごとの気象データとネッタイシマカ成虫(オス、メスごと)の月ごと生息数データを取得した。一般化線形モデルを用いて,デング熱患者数に対する気象変数とメス成虫個体数の影響を分析した結果、ネッタイシマカ成虫が1匹増えるとデング熱感染リスクが1.8%増加し、最高気温が1度上昇するとリスクが17%減少することが示された。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2022 2021 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (16件) (うち国際共著 14件、 査読あり 16件、 オープンアクセス 15件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 8件、 招待講演 3件)
European Journal of Molecular & Clinical Medicine
巻: accepted ページ: accepted
Journal of Medical Entomology
巻: in press ページ: tjac005
10.1093/jme/tjac005
Environmental Science and Pollution Research
巻: 28 ページ: 25920-25938
10.1007/s11356-020-12285-8
Frontiers in Built Environment
巻: 7 ページ: 65
10.3389/fbuil.2021.622382
Integrated Research on Disaster Risks
巻: n.a. ページ: 87~110
10.1007/978-3-030-55563-4_6
Frontiers in Public Health
巻: 9 ページ: 720006
10.3389/fpubh.2021.720006
International Journal of Environmental Research and Public Health
巻: 18 ページ: 9580
10.3390/ijerph18189580
Infection, Genetics and Evolution
巻: 94 ページ: 104999
10.1016/j.meegid.2021.104999
Science of the Total Environment
巻: 792 (20) ページ: 148406
10.1016/j.scitotenv.2021.148406
BMC Veterinary Research
巻: 17 ページ: 314
10.1186/s12917-021-03006-5
Encyclopedia
巻: 1 (3) ページ: 871-892
10.3390/encyclopedia1030067
Frontiers in Cellular and Infection Microbiology
巻: 11 ページ: 690087
10.3389/fcimb.2021.690087
Toxicology Reports
巻: 8 ページ: 1289-1299
10.1016/j.toxrep.2021.06.010
Tropical Medicine and Health
巻: 49 ページ: 44
10.1186/s41182-021-00329-9
Frontiers in Microbiology
巻: 12 ページ: 665113
10.3389/fmicb.2021.665113
Ticks and Tick-borne Diseases
巻: 12 (3) ページ: 101683
10.1016/j.ttbdis.2021.101683