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2023 年度 研究成果報告書

珪藻ピレノイドの機能から読み解く、海洋二次葉緑体のグローバルインパクト

研究課題

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研究課題/領域番号 19H01153
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分63:環境解析評価およびその関連分野
研究機関関西学院大学

研究代表者

松田 祐介  関西学院大学, 生命環境学部, 教授 (30291975)

研究分担者 田中 厚子  琉球大学, 理学部, 准教授 (40509999)
原田 尚志  鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (50640900)
嶋川 銀河  関西学院大学, 生命環境学部, 助教 (60853885)
米田 広平  関西学院大学, 理工学部, 助教 (10829104)
辻 敬典  京都大学, 生命科学研究科, 助教 (40728268)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード海洋性珪藻 / 二次葉緑体 / ピレノイド / 一次生産 / 光合成
研究成果の概要

海洋性珪藻のピレノイド構成因子を探索し、新奇レノイド因子PyShellおよび重炭酸輸送体候補因子Bestrophin(BST)等を発見した。PyShell破壊はピレノイド形成不全とCO2濃縮機構の完全阻害をもたらし、ピレノイド貫通チラコイド(PPT)内腔θ炭酸脱水酵素(内腔θCA)破壊も同様の形質を与えた。一方、BSTの破壊は比較的マイルドなCCM抑制をもたらした。このことから、内腔θCAが存在するPPTを持つピレノイド構造とBSTが、ストロマの重炭酸をPPTへ運び、ピレノイドにCO2を発生する機構をモデル化した。さらに、このCO2発生機構を構成する因子が海洋に広く発現することを明らかにした。

自由記述の分野

植物生理学・水圏生命科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、地球上の年間CO2固定の約20%を担う海洋性珪藻の葉緑体の特異な構造(ピレノイド)とその機能を、分子レベルで初めて解明したものである。本研究の結果、新奇ピレノイド形成因子であるPyShellを世界に先駆けて発見し、その網目状の構造的特色も同時に示した。さらにピレノイドの機能に必須なBSTおよびPPT内腔型θ-CAの機能も分子レベルで明確にし、珪藻葉緑体構造機能の基本的な骨格を明確にした。これら発見と珪藻葉緑体構造機能のモデル化は、陸上植物や緑藻類と全く異なるCO2固定機構を学術界に新たに提示するものであると同時に、海洋におけるCO2固定の特異性を広く社会に示すものである。

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公開日: 2025-01-30  

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