大気エアロゾルが関与する反応には界面反応と液相(バルク)反応が混在しており、これまで、それぞれの寄与を定量的に評価できなかった。また、界面で起こる反応と液相中で起こる反応の違いが何に起因しているかという物理化学的なメカニズムについてもよくわかっていない。このため、独自の実験システムを構築し、これらの問題について検討する。 これまで研究代表者らが開発してきた気液界面反応測定法に加えて、瞬時に起こる液相反応をその場で測定できる新しい手法を開発し、気液界面反応と液相反応を直接比較できる実験システムを構築し、大気エアロゾル中で起こる反応の解明を目指す研究提案である。実験法に独自性があり、界面反応と液相反応が混在する大気エアロゾルの反応メカニズムの解明の進展が期待できる。
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