研究課題/領域番号 |
19H01201
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中村 靖子 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (70262483)
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研究分担者 |
大平 徹 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (20543474)
松井 裕美 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (40774500)
戸田山 和久 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (90217513)
大平 英樹 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (90221837)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 予測 / 心性史 / 推論装置 / 遅れ / モデル |
研究成果の概要 |
近年の認知神経科学では、脳内の内的モデルが刺激の到来に先んじて、予測という仕方で知覚や感情を能動的に構成するという仮説が提唱されている。そのモデルは計算論的アルゴリズムにより表現されるが、実際に脳はそうした処理を行っているのかは依然として議論されている。本研究は、予測とは何か、予測を生み出す推論の原理とは何かという問いを軸とし、予測を裏切る要因として「偶有性」「揺らぎ」「遅れ(潜伏)」に注目し、認知神経科学のモデルが広く人間存在の理解のために有しうる説明力を検討することを目的とし、文学・数学・科学哲学史・美術解剖学・認知神経科学の立場から、予測を生み出す推論装置の概念史と今後の展開を考察した。
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自由記述の分野 |
思想史・ドイツ文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
代表者は、本研究の成果として、フロイトという思想家の最初期から最晩年に至るまでの50有余年にわたる思考の変遷を、構造的トピックモデルにより浮かびあがらせることができた。その際、主題が入れ替わる節目に何が問題とされたかをも描出することができた。本研究の成果は、メンバーが皆異なる領域をフィールドとする学際的研究のモデルケースともなりうるものであり、一連の成果を踏まえ、論集『予測と創発』を企画・構想し、関連する主題の論考を編集し、学術出版助成を獲得し、刊行した。さらに広く成果発信をするため、2023年3月末に論集『予測と創発』刊行記念シンポジウムを一般公開で開催し、広く世に発信した。
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