研究課題/領域番号 |
19H01204
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小村 優太 早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (20726822)
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研究分担者 |
袴田 渉 聖カタリナ大学, 人間健康福祉学部, 助教 (70726588)
小林 剛 聖心女子大学, 現代教養学部, 非常勤講師 (70753846)
山崎 達也 公益財団法人東洋哲学研究所, その他部局等, 研究員(移行) (70838557)
西村 洋平 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (90723916)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 新プラトン主義 / プロクロス / 後期新プラトン主義 / ディオニュシオス / 東方キリスト教 |
研究実績の概要 |
2020年度はシンポジウム「プロクロスから東方キリスト教へ」をオンラインにて実施し、研究分担者の西村洋平による「神に似るとはいかなることか--プロクロスの倫理思想」、袴田渉による「ディオニュシオスにおける三位一体の神について」が発表された。今年度は新プラトン主義の伝播においても、おもにギリシア地域の展開に焦点を当て、後期新プラトン主義におけるプロクロスから擬ディオニュシオスに至る、異教的新プラトン主義からキリスト教的新プラトン主義への展開が検討された。オンラインでの開催であったため、多数の参加者にも恵まれ、コロナ禍という状況においても本研究の研究成果を幅広く伝えることが可能となった。 個々の研究状況については、ちょうどコロナ禍が開始したばかりという社会的情勢もあり、先行き不透明ななか研究代表者および分担者においても例年通りの研究を遂行するのが困難であったが、そのような中でも数本の論文などを発表することが可能であり、一定の成果を上げることができたと考えられる。 また、海外からの研究者を招聘し、日本国内にてシンポジウムを開催する計画を立て、実際に研究者にコンタクトを取ったが、コロナ禍のために来日が延期となり、2020年度計画においては対面での実施を行うことが不可能であった。その後も予算繰越を含めて対面でのシンポジウム実施の可能性を模索していたが、最終的に先方とのスケジュールの擦り合わせの点で対面での開催は困難ということになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画全体としては、シンポジウムを開催し、研究成果を広く発信することが可能であったという点において一定の成果を上げることができたと考えられる。一方で、2020年度はコロナ禍が始まったばかりであり、個々の研究遂行に大きな制約がかかったことも事実である。そのため、研究代表者、研究分担者ともに例年通りの研究を遂行することが困難であり、業績数という点から見ると不満が残ることも確かである。 また、海外から研究者を招聘し、対面でのシンポジウムを開催するという計画についても、コロナ禍により相当の計画変更が余儀なくされた。最後まで対面での開催を模索し続けていたが、ちょうど2020年以降がコロナ禍の時期とかぶってしまったため、これまでの時期において対面でのシンポジウムを実施することは断念せざるを得なかった。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の中心となるシンポジウム開催についてはおおむね計画通りに進んでいるが、コロナ禍という状況もあり、開催方法についても様々な可能性を検討しなければならない。とりわけオンラインと対面を組み合わせたハイブリッド対応のシンポジウム開催については、今後のスタンダードになると思われるため、そのような形式を含めたアウトリーチを積極的に行ってゆく必要がある。 また、海外の研究者との連携についても、コロナ禍が収まった状況を見計らって、できるだけ対面でのシンポジウム開催を見据えて緊密に連絡を取り合う必要がある。
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