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2019 年度 実績報告書

能狂言面の制作年代および作者に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19H01216
研究機関独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館

研究代表者

浅見 龍介  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 課長 (30270416)

研究分担者 川瀬 由照  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00541228)
三田 覚之  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 研究員 (00710493)
岩佐 光晴  成城大学, 文芸学部, 教授 (10151713)
小山 弓弦葉  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 室長 (10356272)
荒木 臣紀  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 室長 (20537344)
海老澤 るりは  公益財団法人三井文庫, 文化史研究室, その他 (40615811)
矢野 賀一  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 室長 (60392544)
川岸 瀬里  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 研究員 (60610946)
宮田 将寛  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 専門職 (90737503)
西木 政統  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 研究員 (90740499)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード能面 / 狂言面 / 能 / 芸能 / 仮面
研究実績の概要

能狂言面の調査は愛媛県松山市東雲神社所蔵の190面、岐阜県関市春日神社所蔵の53面、京都金剛家所蔵能面のうち20面、東京・大倉集古館の50面、福島県勿来関文学歴史館で展示された出目洞白関係資料等の調査、撮影を行ない、調書、写真整理を進めた。
東雲神社の面は松山藩主松平氏の収集した面で、室町時代作の古面を数多く含むものである。春日神社の面は重要文化財に指定されており、古い面が多く、面打(能面の作家)の名前がわかるものを複数含む点が貴重である。京都金剛家の面は、金剛家本面と考えられるもの、かつて金春家にあった面を含む。東京国立博物館が所蔵する金春家の面47面と合わせて大和猿楽の宗家の面を考える上で重要な知見を得た。大倉集古館の面は、鳥取藩(因州)池田家伝来の面を多く含み、江戸時代の制作年代、作者のわかるものが多い点、有益だった。勿来関文学歴史館では当地出身の出目洞白作の能面と洞白が寄進した絵巻の奥書等を調査し、面打に関する資料を収集することができた。
このほか、東京国立博物館所蔵の能狂言面、寄託の能狂言面のX線CT調査、撮影も行なった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

能狂言面の調査件数は300面、撮影した写真は3000枚を超えた。東京国立博物館で「伝説の面打たち」という特集展示を行ない、24ページの図録を作成した。この展示は、室町時代以前の伝説的な面打の作と伝わる面を集めたものである。すべての面のX線CT調査を実施し、中には薄い板を貼り、あるいは木屎漆を盛り上げて作っているものも見出した。
高知県の土佐神社、大分県の宇佐神宮の調査について依頼に赴き、了解を得た。

今後の研究の推進方策

全国に多数伝来している能狂言面の調査、撮影を続け、制作年代、作者に関する基準作例を増やし、能狂言面の研究を困難にしている写しとの弁別の根拠を見出すことを目指す。さまざまな角度からの写真を比較、特に面裏が重要なポイントである。
能面の樹種、木取り、木屎の盛り上げ等、表面観察から判断しにくい部分はX線CT調査
が有効で、東京国立博物館所蔵、寄託の350面について継続して調査を実施し、比較検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 伝説の面打たち2020

    • 著者名/発表者名
      浅見龍介・川岸瀬里
    • 総ページ数
      24ページ
    • 出版者
      東京国立博物館

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公開日: 2021-01-27  

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