研究課題/領域番号 |
19H01221
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
平 諭一郎 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 特任准教授 (10582819)
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研究分担者 |
岩崎 秀雄 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00324393)
熊澤 弘 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (20313314)
古川 聖 東京藝術大学, 美術学部, 教授 (40323761)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 芸術 / 美術 / 保存 / 継承 / 同一性 / アーカイヴ |
研究実績の概要 |
今年度はこれまでの研究をもとに展覧会「再演 ―指示とその手順(Re-Display: Instruction and Protocol)」を開催した。芸術作品を制作(つくる)―保存・修復(まもる)―展示・公開(みせる)―記録・アーカイヴ(しるす)の循環から、本研究の最大のテーマとなる「芸術作品における継承すべき真正性と同一性」について考察し、物質としての作品、論考、グラフィック、展覧会を通じて一般に公開した。 また昨年度に引き続き、基礎的な研究の積み重ねと、集積された知見および考察内容を共有するための研究会を拡大し、研究代表者および研究分担者に閉じない形で、芸術作品における真正性と同一性を研究する「芸術保存継承研究会」を年間通じて16回開催した。生命美学、能楽、洞窟壁画、書道、写本、楽書など様々なゲストを迎えた研究会を大学の学生にも開くことで、本研究に興味がある研究者が気軽に参加できる体制を構築した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究成果発表としての展覧会を開催し、対象作品の記録化や再制作、指示書の制作と長期保存についての手続きを進めることができた。また、次年度に予定している展覧会カタログ兼論考集の出版に向けて、さらなる研究の深化と記録の編集に着手した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は研究の総括として、展覧会「再演 ―指示とその手順(Re-Display: Instruction and Protocol)」を土台とした展覧会カタログ兼論考集の出版を予定している。さらに、芸術保存継承研究会を開き、まちづくり、儀礼、宗教など様々な「継承」の形から芸術の真正性と同一性について考察を深めていく。
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